時には自からカーテンを開けることだってあるのだ

    昨日も、出かける午後になって雨

 今日は、出かける前から雨だった

 おかあさんやっぱり雨女ね。と言うと

 Oちゃんは言う

 雨女って言うのは晴れ日に雨にあう事をいうんだよ、

 予定していた日に雨の降るのは雨女じゃないよ。

 それが本当か否かは知らないけれど

 なるほどと思う

 だからと言って雨女を卑下しているわけでもない

 雨の日の外出は嫌いなじゃないし

 思いがけない幸せな気持ちにしてくれるのも雨なくして味わえない。

 今日の雨は結構降っていて 古い方の折りたたみ傘で出かけてしまったので

 バスを降りてすぐ傘がさせないで少し濡れてしまって

 そのまま予約しておいた美容室へと飛び込んだら

 目の前にラクダ色のふんわりしたタオルが差し出された。

 見ると タオルの向こうに 微笑む女性の顔があるだけで言葉は無かった

 やっと笑みかえし、ふんわりしたタオルで肩から腕辺りの雨跡を

 軽くトントンすると そこからあったかいものが心の中に

 浸透してきて 緊張も和らいだのだった

 そのあと仕上がるまでの2時間30分ぐらい 

 ほぼ眠っていて

 起きてたのは シャンプーしてもらった時と

 仕上げ前の流しの時と仕上げの時ぐらいだった

 それは、もしかしたら どこにいても

 自分だけの空間をカーテンで仕切ってしまう一種の才能ではないだろうか

 
 昨日も、病院での待ち時間2時間ぐらい、

 ずっと詩集を読んでいて

 (病院の照明が読書に向いていることにも訳はあるのだけれど)

 話すことは必要最小限、病院関係の人 薬局の人 帰りに立ち寄った

 Aco-opのレジでだけだったかも知れない。

 昨日の受診は、皮膚科。3か月ぐらい前、虫にさされたような痕に

 かゆみ止めを塗っても治癒せず、、治りそうで中々寛治しないで

 とうとう3か月が過ぎようとしている。

 Oちゃんのすすめる皮膚科受診を面倒がって

 1か月前ももう大丈夫と患部を眺めながら通り過ぎた。

 今度も 大丈夫よ!と患部を見て思ったものの、

 何となく、見過せなくて、

 いわゆる、後悔しないための受診だった。

 抗生物質の塗り薬を処方していただいた。

 今日はもう 雨止んでるみたいで

 さわさわと風の音だけが聞こえている。

  

    帰りのバスを待ちながら、

 隣り合わせた女のひとと話をした
 スマホの画面に映るみごとなバラの花

 みなとみらいの公園んバラを見に行ってきたとのこと

 もう、、ムニムニ過ぎているのよ。とその人は言った

 ムニムニ過ぎたところ。と貴女は答えていた

 今日はジムに入っての帰り、外に出ないとだめよ。

 ひとりの人が集まって出かけるの

 今度は鎌倉へ行くのよ

 紫陽花まだ早いでしょうね

 美術館も行くのよ、出かけるの嫌いなの

 好きだけど、本読んだりなにか書いたりしていた方が好きかな

 バスの終点まで行くの、4丁目

 あの辺はいいでしょうね、私は 中央で。

 買い物して帰ると言って その人も中央で降りて

 会釈し合って別れたけれど

 時には自からカーテンを開けることだってあるのだ

 秘かにまたお会いする偶然を待っているみたい

 

 2022年5月13日