北風の吹いた日

ただ今。あ、あったか~い。バス待っている時寒かったんだ~。と。Kayoちゃんが夕方の6時過ぎ、リビングに入ってきた。でも、暖房していないのよ。でもあったかいよ~といいながら差し出しす手を握ると、本当に冷たかった。いやだ、早く手を洗ってきて、コロナ菌ついていたら大変。急いで、テーブルの下に置いてある電熱器のスイッチを入れる。この暖房器具は昨年の冬季はトイレ用に使っていたのだけれど、小型で少しでも揺れると自然に電源が切れるので、今年は、まだ暖房器具を出すのは早いと思った時期に、冬季初期用として足元用にテーブルの下に置いてみたのだ。それが今の寒さだととても快適に感じるのだ。足もとから暖かくなってくるからだろうか。床暖房って、こんな感じなのかしら、と、いつもはあまり合わない二人の意見が珍しく合ったのは、この秋、使い始めた最初の日だった。一週間ぐらい前だったろうか。今日は、朝から北風が吹いていた。豚公園の向こうの通り道に、夏には公園に日陰を作ってくれる数本のすずかけの木も、冬になると落ち葉がからからと風に吹かれて道路や公園を舞うからだろうか、去年も今年も、数人で枝を落としているのが見えた。夏には青々青とした涼し気なすずかけの葉も、秋には落ち葉となって土にかえる自然の摂理はかなえられない。それを待たずに枝を切られてしまう、ここのすずかけの木は、なんか可哀そうに思いながら、前住んでいた近くの公園にあった、大きなすずかけの木を懐かし思い出している。あの木肌が眼に浮かんでくる。春になって伸びてくる新緑はどこまでもみんなに愛されても秋になつて紅葉して落ち葉になると、それがご近所から舞い落ちる落ち葉だと、なお恨みたくなる正直者のブログの賑わいを見るのもこの時期ならではの風物詩の一つであろうか。この団地に越してきたころは、歩道が黄色い絨毯を引き詰めたようになったけれど、電線の妨げになったりして、2年ぐらい前枝を落とされた銀杏並木はちとても寂しげに見えたけれど、落ち葉を掃き集めていた人たちの思いはどうだろうか。あの大量の落ち葉と付き合うには十分すぎる体力がないと大変そうだ。はっぱのリフレイン。と、言われたのは、もう、昔のことだ。今は、どこもかしこも人工のアスファルト舗装の道路なのだから。

 

 

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