わたしの住所

今朝起きてから、明日は会社の健康診断日。と、夕べ、Kayoちゃんが言ってい

たのを思い出し、いつも一緒に過ごす朝食の時間を、散歩を兼ねて、レター

パックの投函にバス停近くのポストまでの往復した。ゆっくりだから30分ぐ

らいだったろうか。ポストまで行って、まだまだ歩けそうよ、と思ったころ、

もう帰りましょう、その方がいいわよ、と、誰かのささややくような声を聞い

たような気がして、道路わきの土手に黄色く咲いていた せいだかわだち草

とススキを一輪手おり、萩とシュウメイ菊をカメラに収めて、紅葉前の、若や

いだような葉色の銀杏並木をながめながら、まだ静かなバスりから団地内へ迂

回して帰途につく。朝刊を取ろうと郵便受けを開けたら、スマートレターが一

通入っていた。私宛なのだけれど、住所はわたしの本籍宛。わたしに届く郵便

物には本籍記載の後に「棟と部屋番号」の記載が必要なのだけれど、記載漏れ

だった。昨日夕刊を取りに行った時間がいつもより早かったから、朝刊と一緒

になったのか、それとも、棟と部屋番号を調べて再配達してくださったのか、

途中、とても心細かっただろうと、ありがとうをこめて、愛おしくて抱きしめ

てしまった。中からは、生まれてまもない、土曜美術出版販売「青木由弥子著

・しのばず」が出てきた。あわてず 騒がず、そっと静かに・・・。

離婚後、千葉から本籍を茨城の実家へ移して、そこから、現在の住居に移した時、

その書類を見て、おやっと思った時のことを思い出す。本籍の番地は、今暮らし

ている団地の番地までの記載で、棟と部屋便号までの記載はない。なので、

3丁目2の4、すべてがわたしの本籍なのである。とゆうことは、3丁目2の4に

居住するすべての方々と、同じ本籍といゆうことになる。他に、離婚後籍を実家

(他どこでも)に籍を移し、また他に移籍すると、それまでの結婚歴は、書類か

らは、消えるという事実を知った。まぁ、それはそれでもいいのだけれど、うっ

かりしたら、母娘の繋がりまで消えてしまいそうな心細さだ。本籍とは何の意味

を成すものなのだろうか。などと今更、どうでもいいようなことをあれこれ思う。

秋だからなのだろうか。

朝、朝陽を見なかった空から、今は音もなく秋雨が降っている。静かだ。

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