ボタン桜の頃

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花冷え日和

 

今日は、花冷え日和。ボタン桜が満開だ。
この団地への入居審査を終えて、この地に始めて足を運んだことを思い出す。本当は、1丁目の建物だった。そこは、バス通りに面していて、道路の向こう側は、会社の建物が背を向けていて、一日そこで暮らすことになるだろう、私にはあまり

好みではない環境に見えた。(周囲の環境より、住環境の方が大事であることを忘れてしまっていたのは、失態だった。)で、他には、ここ、と、言われて、中には入れないまま、建物と周囲の環境を確認して、選んだのが、ここ、だった。

丁度今頃だったのだろうか。ボタン桜の散った後だったから、もっと後だったかもしれない。今思えば、中公園の真ん中頃で、二人の女性にお会いした時のことを思い出す。

(残念ながら、その時以来お会いしていない。)あの時は、確か、駅までの交通状況について、伺ったのだった。その時、「その為に、私たち一生懸命運動したので、本数もだいぶ多くなって便利ですよ。」と仰っていた。「治安も、パトロールを強化しているので大丈夫です。」とも仰っていた。それを聞いて、最終的に、ここ、と決めたのだった。入居して、お二人にお会いすることがあったら、お礼を言おうと心していたのに、まだ、そのお礼は、伝えられないでいる。あるいは、お会いしているのに、気が付かないまま失礼しているのだろうか。(それとも、歓迎されなかったのか・・・)一度お会いしてお話したらその方のことは絶対忘れない。そんな時代もあったけれど、それは、遠い昔の事。目も頭も何もかもがぼやけて、いろんなことを一つの頭の中で考えながら、日常の暮らしを、一つ一つ、消化するだけで精いっぱい。ここで、、私より長く暮らすことに、なろう、一緒に暮らす娘に、一番ベストな様にと、可能な限りの諸手続きもして、二人合わせて、ぎりぎりの状況の中で入居したのだった。

この頃、なんとなく感じるのだけれど、「県営公給公社空き家募集」に応募、入居出来たのだけれど、もしかしたら、ここは、私たちの居場所ではなかったのかも、との思いが膨らんでくる。「ここに合わなかったら、入居しなければいいのよ」とはっきり言われたこともある。なるほど、とも思う。思うけれどそう簡単に「はい転居します。」言いたいけれど、そうはいかない。けれど、勤務も時間もそれぞれちがったり、いろんな人が暮らしているので、一人一人迷惑をかけないように。との注意と、一番、強く心に残っているのは、入居者同士のトラブル等は、一切関与しない。お互い同士で(おのおので?)解決すること。と、入居の心得として、書かれていたはずだ。なので、我が家より後に越してきたお隣さんとの騒音に関してのことも、我慢に限度を感じ、やっとの思いで、低姿勢で、お願いに行ったのだった。その時、「ここは迷惑をかけ合いながら暮らしていくところだと思っていました。」と、奥様はおっしゃた。それにしても、長引く騒音。その時「掃除機をかける音も、ドライヤーの音も聞こえますよね。」と言われて、はっとしたものだ。たしかに、夜、室内の玄関の灯りを消しても、玄関のドアからは、あかあかとドアの外の灯りが、入ってくるのだから、耳を傾けていたら、話し声も筒抜けなのだろう。こんな実態を、県の責任者あるいは担当者はは把握しているのだろうか?。築50年近い建物で2DKで6万3000円ぐらいだろうか。洗濯はベランダ、トイレも昔のままだし、コロナ禍に入って手を洗うのに、冷たい水道水ではちょっとためらいがち。お風呂の改修をしていただいて、シャワーが思いっきり使えるようになったことと、キッチンでも給湯器からお湯が使える様になったのは、思いがけないうれしい出来事でもあった。

玄関のを出たら、お向かいさんから、我が家の玄関までも、凄い振動がしていたので、勇気を出して、チャイムを押した。出てきた奥様曰く、これは、主人が、今日は、この方向に気を向けるように(?)していったんです。と、仰ったのだけれど、わけのわからないまま、丁度通りかかった、長年住んでいらっしゃる、Kさんに、玄関の外にまで感じる振動の異常を伝えても、なんら、ご意見は、聞けなかった。挙句、翌日の朝、いつもの様に玄関から階段の掃除をしようと、玄関を開けたら、丁度、出勤時間だっらしいお向かいのご主人が出ていらしたので「おはようございます」と挨拶した時、よくテレビで見る、怖いお兄さんのするような仕方で、挨拶?無言のまま前を通り過ぎていった。一体、奥さんとご主人の間でどんな会話が交わされたのかが、今もまだ、疑問のままだ。その間2回入院。散々な日常。そんなこんなで、私の気持ちも素直ではなくなったと言うのか、相手の都合よくはいかないぞ、というような、小さな闘争心がわいてきて、始末に負えないでいる。そんな、騒音問題も、お向かいさんの階下へ、最近越してこられたWさんのお陰で、ぱたっと止んだ。どんな魔法が仕掛けられていたのだろう。お向かいの奥様も、Wさんには、ごご2時になったら玄関に出ているから、一緒に、お使いに行きましょう、なんて、お誘いはしていないでしょうけど、ね。案外「あら、良いわね、よろしくお願いいたします」とにこやかに、すでに実行されているかもしれない。kayoには、ぽろぽろこぼしているけれど、聞いているのかいないのかと言う感じ。一緒に深刻に悩んでもらっても困るのだけれど、なんか寂しい。こんなこと書いて愉快な気持ちにはなれない。でも、一人、胸の中に畳み込んでいることが、ほとんどなので、こうして書くことで、少し、気持ちが楽になったような気がする。

それにしても、お向かいの階下に越していらしたWさん、週に1回ぐらい、おみやげです、とか、お野菜頂いたので、とか、届けてくださるのだけれど、ありがとうって、いただいておいていいのだろうか。